台湾有事めぐる中国大使発言 “極めて不適切” 林外相が厳重抗議

日本に駐在する中国の大使が「『台湾有事は日本有事』という言い方は荒唐無稽で危ない」などと発言したことについて、林外務大臣は極めて不適切な発言だとして外交ルートを通じて中国側に厳重に抗議したことを明らかにしました。

ことし3月に着任した中国の呉江浩駐日大使は4月、都内で記者会見し、台湾情勢をめぐって「『台湾有事は日本有事』という言い方はあまりにも荒唐無稽で危ない。中国の内政問題を日本の安全保障と結び付けるのは非論理的なだけではなく極めて有害だ。日本の民衆が火の中に連れ込まれることになる」などと発言しました。

これについて林外務大臣は衆議院外務委員会で「在京大使の発言として極めて不適切だ」と述べ、外交ルートを通じて中国側に厳重に抗議したことを明らかにしました。

そのうえで「わが国の一貫した立場は、台湾をめぐる問題が対話により平和的に解決されることを期待するもので、中国側に首脳レベルを含めて直接、伝えてきている。引き続きあらゆる機会を捉えて強く求めていきたい」と述べました。