北海道・東北地方知事 “養鶏農家に財政支援を” 農水省に要望

今シーズン、鳥インフルエンザで処分されるニワトリなどの数が、1100万羽を超えて、過去最多となっていることを受けて、東北6県や北海道などの知事会の会長をつとめる青森県の三村知事が、24日農林水産省を訪れ、養鶏農家に対する財政支援などを求めました。

鳥インフルエンザは今シーズン、去年10月28日に北海道と岡山県で発生が確認されて以降、ニワトリなどの処分数は、すでに1100万羽を超えて過去最多となっています。

これを受けて、北海道東北地方知事会の会長をつとめる青森県の三村知事が農林水産省を訪れ、角田秀穂政務官に対して、養鶏農家などに対する財政支援を求める要望書を手渡しました。

要望書では北海道と東北の現状について、「処分数は、およそ350万羽にのぼり、全国の3割を占める状況となっていて、コロナ禍からの回復を目指す地域経済にとって懸念材料となっている」としています。

そのうえで、鳥インフルエンザの感染拡大を抑えるための施設の改修などに必要な費用の支援や、都道府県が実施する農場の消毒にかかる経費を全額負担することなどを国に対して求めています。

要望について角田政務官は、「引き続き、危機感を持って対応し、卵や鶏肉を安定的に供給するため、国と県でしっかりと連携していきたい」と応じました。

要望のあと、青森県の三村知事は記者団に対して、「卵の供給が減り、消費者への影響も大きい。引き続き、情報交換をしていくことを確認した」と述べました。