1人が提案した校名決定の条例廃止 選び直しへ 鳥取 倉吉

2023年4月に開校する、倉吉市の新しい小学校の校名を定めた条例を廃止するよう求めた住民グループの直接請求を受けて12月22日、市議会で討論と採決が行われ、条例廃止案が賛成多数で可決されました。
これで校名の選定は白紙に戻り、改めて保護者の代表などでつくる統合準備委員会で、校名を検討することになります。

倉吉市の2つの小学校を統合して、2023年4月に開校する新しい小学校の校名を「至誠小学校」とする条例について、住民グループは、公募で4割以上が提案した地名が由来の「打吹」ではなく、1人が提案した「至誠」が選ばれたのは、決定の過程に問題があったなどとして、条例の廃止を求める直接請求を行いました。

これを受けて広田市長は条例の廃止案を提出し、12月定例市議会で審議が続いていました。
22日は議員による討論が行われ、賛成の議員と反対の議員がそれぞれの理由を述べました。

このあと採決が行われ賛成13、反対2で校名を定めた条例の廃止が決まりました。

直接請求を行った住民グループの高田博正共同代表は「議員が署名の重みを受け止めてくれて良かった」と話しています。

条例廃止を受けて、新小学校の校名選定は白紙に戻り、市の教育委員会では地域の保護者代表などでつくる統合準備委員会で校名の検討を進め、1月の臨時市議会に改めて校名を定めた条例案を提出する方針です。

倉吉市教育委員会の小椋博幸教育長は「市長が条例の廃止を求めた理由などを統合準備委員会で説明し、改めて校名の選定をお願いしたい」と話しています。