秋葉復興相 辞任を否定 被災地の視察キャンセルめぐり

秋葉復興大臣は、みずからの政治とカネの問題などに対応するため、被災地の視察をキャンセルしたことなどをめぐり、野党側から辞任を求められたのに対し、関係者に陳謝したうえで、「これからもさまざまな声に謙虚に耳を傾けながら取り組んで行く」と辞任を否定しました。

秋葉復興大臣は、みずからの政治とカネの問題などが指摘される中、国会答弁に備えるためとして、11月27日に予定していた東日本大震災の被災地、福島県の視察をとりやめました。

これについて、30日の参議院予算委員会で立憲民主党の福山哲郎氏は、「原因は疑惑が出ているからだ。公務をキャンセルするのなら、今すぐ大臣を辞めてほしい。被災地が気の毒だ」とただしました。

これに対し秋葉大臣は、「関係者にはご迷惑をおかけした。被災地に寄り添う姿勢で、3か月半の間に23回現地を訪問しているが、これからもさまざまな声に謙虚に耳を傾けながら取り組んでいきたい」と述べ、辞任を否定しました。

また秋葉大臣は去年、仙台市で旧統一教会の関連団体の会合に出席していたのではないかと改めて問われ、「先方から案内をもらい、とりあえず日程には入れていたが、外回りの活動に従事していた」と述べ、出席を否定しました。

秋葉復興相を更迭しない理由は

参議院予算委員会で、立憲民主党の福山哲郎氏は、政治とカネの問題や旧統一教会との関係などが指摘されている秋葉復興大臣について「法務大臣や総務大臣を更迭して、なぜ秋葉大臣を更迭しないのか。理由を明確に答えてほしい」とただしました。

これに対し、岸田総理大臣は「これまでの大臣は、みずから、国会での日程に影響を与えることを懸念し身を引きたいと申し出て、それを私が容認した。秋葉大臣は国会でさまざまな指摘を受け、それにしっかり説明責任を果たすべく努力している。説明責任を政治家として、大臣としてしっかり果たしてもらいたい」と述べました。