「いいね」で賠償命令 杉田水脈総務政務官が最高裁に上告

杉田水脈総務政務官は、ひぼう中傷する内容のツイートに繰り返し「いいね」を押したことが名誉毀損にあたるとして、東京高等裁判所から賠償を命じられたことを受けて、最高裁判所に上告したことを明らかにしました。

ジャーナリストの伊藤詩織さんが、不特定多数の人が投稿した自身をひぼう中傷するツイートに繰り返し「いいね」を押されてフォロワーに拡散され、名誉を傷つけられたとして、杉田総務政務官に賠償を求めた裁判で、2審の東京高等裁判所は先月、名誉毀損にあたると判断し、杉田氏に55万円の賠償を命じました。

これについて、杉田氏は9日の参議院の特別委員会で、今月2日に最高裁判所に上告したことを明らかにしました。

そのうえで、上告した理由を問われたのに対し「弁護士などと相談して決めた。私自身が当事者であり、裁判に影響を与えるような発言は控えたい」と述べました。

一方、9日の委員会で、重度の障害があるれいわ新選組の天畠大輔氏は、杉田氏が以前、性的マイノリティーの人たちは「『生産性』がない」という考えを示したことについて「『生産性のない人は行政の支援に値しない』と断ずる発言に、重度障害を持つ当事者として恐怖を覚えた。撤回・謝罪すべきだ」とただしました。

これに対して、杉田氏は「障害者などを差別するような言及は一切していないし、そういう考えも一切持っていない。まだまだ努力が足りず、これからもしっかり頑張っていく」と答弁しました。