兵庫県太子町 不信任決議の服部町長 「失職のうえ再び立候補」

町の教育委員と教育長が相次いで辞職し「混乱が続いているのに対応が不誠実だ」などと指摘されて、先に町議会で不信任決議が可決された兵庫県太子町の服部千秋町長は、10月5日、失職した上で改めて行われる町長選挙に立候補して、町民に信を問いたいという考えを明らかにしました。

太子町議会は9月26日、「教育委員と教育長が相次いで辞職し町政の混乱状態が続いているのに、町長は不誠実な態度のまま改まる様子は無い」などとして、服部千秋町長の不信任決議を賛成多数で可決しました。

決議を受けて服部町長は、6日までに失職するか、議会を解散するか判断を迫られていましたが、5日記者会見を開き「不信任決議は的を射ないと思うが熟考した結果、あすをもって職を退き、住民に信を問うことを決断した」と述べ、失職した上で改めて行われる町長選挙に立候補する考えを示しました。

その理由について、「どの選択をしても困難なことが予想されるが、あえて私自身でよいのか住民に審判を仰ぐことにし、議会については来年春の統一地方選挙で町民に判断してもらうことにした」と述べました。

町長は7日午前0時に失職し、50日以内に町長選挙が行われます。

町によりますと、町長選挙は来月13日か20日に行われる見通しだということです。

町民の受けとめは…

服部町長が失職を選んだことについて、町役場を訪れた60代の主婦は、「一番混乱がない方法を選ばれたと思う。役場や議会の中のことはわからないが、いろんなことが問題視されていたので失職という選択をされてよかったのではないか。高齢化が進んでいるし、障害者も住みやすい町にしてほしい」と話していました。

20代の会社員の男性は、「町長が辞めても意味はないので、継続して頑張ってくれたほうがよかった。町内で交通渋滞が起こることが多いので、それを解消する対策をしてほしい」と話していました。

50代の会社員の男性は、「応援してきた人がいるから町長になったわけで、また立候補して当選して続けてもらえればと思う。ただ選挙には税金が使われるのだから、もう1回出られるのなら辞める必要もないのにと思う」と話していました。

80代の男性は、「なんで辞めるのでしょうか。何もなかったらいいけど、何か問題が起こった時に責任者がいなかったら困る」と話し、町長選挙が行われるまで町長が不在になることへの不安を明らかにしていました。