岸田首相長男を秘書官に起用 各党から「時代錯誤」「私物化」

岸田総理大臣が、政務担当の秘書官に長男の翔太郎氏を起用したことについて、立憲民主党の安住国会対策委員長は、時代錯誤だと批判し、岸田総理大臣に起用理由の説明を求める考えを示しました。

岸田総理大臣は、政務担当の秘書官に新たに長男の翔太郎氏を起用することを決め、10月4日に発令されました。

これについて、立憲民主党の安住国会対策委員長は記者団に対し「世襲が当たり前という空気の中で生まれ育った家柄だから、そういう人事をするのは当たり前だと思っているかもしれないが、ひと言で言うと時代錯誤ではないか」と批判しました。

そのうえで「公私混同だと言われないためにも、岸田総理大臣は、戦後最大の危機にあるという重大な局面で、ほかの有為な人材を押しのけて、なぜご子息が重要なポストに就いたのかを説明しないといけない」と述べ、起用理由の説明を求める考えを示しました。

また安住氏は、5日から始まる代表質問について「岸田総理大臣は、旧統一教会の問題で『関係を断つ』とまで言い切っているので、本当に実行できるのか本気度を問いただす」と述べました。

維新 藤田幹事長「私の価値観では身内を優遇しない」

日本維新の会の藤田幹事長は、記者会見で「心が安らぐ人を近くに置いておきたいという、さみしい気持ちがあったのではないか。優秀であれば構わないと思うが、私の価値観では、フェアでないように見られるので身内を優遇することはやらない」と述べました。

共産 穀田国会対策委員長「政治の私物化を引き継いだ」

共産党の穀田国会対策委員長は、記者会見で「安倍元総理大臣と菅前総理大臣が行ってきた『政治の私物化』を引き継いだことだけは確かで、流れが後退している1つの象徴的なあらわれだ。旧統一教会をめぐるさまざまな癒着の問題があり、そういった閣僚をかえる人事こそ必要ではないか」と述べました。