安倍元首相に「国賊だ」 村上氏の厳正処分求める決議 安倍派

安倍元総理大臣を「国賊だ」などと発言したと報じられた自民党の村上元行政改革担当大臣について、安倍派の会長代理の塩谷元文部科学大臣は、茂木幹事長に対し、党として厳正に処分するよう申し入れました。茂木氏は、党紀委員会で審査する考えを示しました。

自民党の村上元行政改革担当大臣は9月20日、安倍元総理大臣の「国葬」が議論になった党の総務会に出席したあと、記者団に対し、安倍氏について「財政、金融、外交をぼろぼろにし、官僚機構まで壊した。国賊だ」と発言したと一部で報じられました。

これについて、安倍氏が会長を務めていた安倍派は、29日の議員総会で、発言は不適切だとして党として村上氏を厳正に処分するよう求める決議を行いました。

派閥の会長代理を務める塩谷元文部科学大臣は、記者団に対し「政策論争は大いにやっていいが、『国賊』ということばは全く違う観点だ。村上氏は、選挙で立候補する際に安倍総裁のもとで自民党の公認をもらっており、離党すべきではないか」と述べました。

このあと、塩谷氏は茂木幹事長と会談し、決議の内容を申し入れました。これに対し、茂木氏は、党の内外から同様の意見が出ているとして党紀委員会で審査する考えを示したということです。

村上氏は、政府が事前に国会に報告せずに「国葬」の実施を決めたことや国民の中に実施に反対する声が多いことなどを理由に、27日の「国葬」を欠席しました。