「国葬」岸田首相 “弔問外交” 各国首脳との個別会談30超

安倍元総理大臣の「国葬」に合わせた「弔問外交」をめぐり、松野官房長官は21日の記者会見で、岸田総理大臣と各国首脳らによる個別の会談は30を超える見通しだと説明したうえで、安倍氏が培った外交的遺産を受け継ぎ、発展させる意思を内外に発信したいという考えを示しました。

今月27日に実施される安倍元総理大臣の「国葬」をめぐり、政府はこれまで参列する海外の代表団は190以上で、特に接遇を要する首脳級などの代表団は50程度と見込まれるとしていて来日に合わせて「弔問外交」を行う方針です。

これについて松野官房長官は午後の記者会見で、岸田総理大臣と各国の首脳や元首脳らによる個別の会談は30を超える見通しだと説明しました。

そのうえで「この機会に訪日される数多くの海外要人と、可能なかぎり集中的に『バイ会談』を実施する考えだ。そうすることで安倍元総理大臣が培った外交的遺産をしっかり受け継ぎ、発展させるという意思を内外に示すとともに、相手国から示された敬意にしっかりと応えたい」と述べました。

秋篠宮ご夫妻をはじめ7人の皇族方が参列へ

今月27日に行われる安倍元総理大臣の「国葬」に秋篠宮ご夫妻をはじめ、7人の皇族方が参列されることになりました。

宮内庁の発表によりますと、安倍元総理大臣の「国葬」に参列されるのは、
▽秋篠宮ご夫妻と
▽次女の佳子さま、
▽三笠宮※寛仁妃の信子さま、
▽三笠宮彬子さま、
▽高円宮妃の久子さまと
▽長女の承子さまの
合わせて7人の皇族方です。

天皇皇后両陛下と上皇ご夫妻は、それぞれ使いを派遣するとともに、生花を贈られるということです。

皇族方の「国葬」への参列については、ことし7月、葬儀委員長を務める岸田総理大臣から宮内庁長官あてに依頼があり、宮内庁が元総理大臣の葬儀などの前例を参考に検討を進めていました。

※「寛」は右はねに点のある字体。

皇室 過去の参列は

昭和42年に行われた吉田茂元総理大臣の国葬では、皇室から当時皇太子夫妻だった上皇ご夫妻をはじめ、常陸宮ご夫妻など9人の皇族方が参列されました。

また、おととし行われた中曽根康弘元総理大臣の内閣と自民党による合同葬には、秋篠宮ご夫妻をはじめ常陸宮さまなど8人の皇族方が参列されています。

「国葬」前に 警察庁長官が会場の日本武道館を視察

安倍元総理大臣の「国葬」を前に、警察庁の露木康浩長官が会場となる東京・日本武道館を視察し、警備の準備状況などを確認して万全の態勢で要人警護に臨むよう指示しました。

21日午前、「国葬」の会場となる東京・千代田区の日本武道館を視察に訪れた露木長官は、警察庁の担当者から当日の警備態勢について説明を受けました。

視察では、会場の北側にある田安門から館内につながる歩道や周辺の駐車場や、出入り口に危険な状況がないかなどを確認していました。

今回の警備は、元総理大臣の銃撃事件を受け、抜本的に見直した要人警護の運用に基づき行われる初めての大規模警備となり、警察庁は、会場周辺の危険度を分析したうえで詳細な警護計画を作成する方針です。

視察のあと、露木長官は「指揮官が現場の状況をしっかりと把握することが第一なので私自身の目で視察を行った。多数の外国要人が参列することがこれまでの警備と異なり、国際テロも含めて検討しなければならない。脅威を想定したうえで、的確な警護計画に基づいた警護を実施して万全を尽くしていきたい」と述べました。

当日は都心環状線などの高速道路に加え、会場周辺の一般道も交通規制が行われる予定で、警視庁が「最高警備本部」を設置して都内各地の警戒にあたることにしています。

松野官房長官は、午後の記者会見で「今回の『国葬儀』は、安倍元総理大臣に対する銃撃事件という事態のもとで行われるものであることに加え、さまざまな違法行為の発生が懸念されるなど、厳しい情勢のもとで実施されることになる。脅威となり得る兆しを幅広く、かつ迅速に把握するとともに、いかなる脅威にも対処できるよう警戒を徹底する必要があり、警備に万全を期していきたい」と述べました。