安倍元首相の「国葬」野党4党が国会で議論の場を要請へ

安倍元総理大臣の「国葬」について、政府は説明責任を果たしていないとして、野党4党の国会対策委員長は、来週開かれる見通しの臨時国会で、議論を行う場を設けるよう与党側に求めていくことを確認しました。

立憲民主党、日本維新の会、国民民主党、共産党の野党4党の国会対策委員長は、7月25日午後、国会内で会談し、政府が、安倍元総理大臣の「国葬」を行うことを閣議決定したことをめぐって意見を交わしました。

この中では、世論の賛否が分かれるなかで、政府は「国葬」を行う理由などについて説明責任を果たしていないとして、来週開かれる見通しの臨時国会で、議論を行う場を設けるよう与党側に求めていくことを確認しました。

また、臨時国会では、感染が急拡大する新型コロナへの対応や物価高騰への対策についても議論する必要があり、自民党が提案している3日間の会期では足りないとして、十分な審議時間の確保を求めていくことでも一致しました。

会談後、4党の国会対策委員長はそろって記者団の取材に応じ、立憲民主党の馬淵国会対策委員長は「国会で議論しなければならない課題がある。それに対応するのが与党の務めだ」と述べました。

安倍元首相の「国葬」 日本武道館で9月27日に実施

政府は、参議院選挙の応援演説中に銃で撃たれて亡くなった安倍元総理大臣の「国葬」を9月27日に東京の日本武道館で行うことを決定しています。

参議院選挙の応援演説中に銃で撃たれて亡くなった安倍元総理大臣の葬儀について、政府は、歴代最長の期間、総理大臣の重責を担い、内政・外交で大きな実績を残したなどとして、7月22日の閣議で、9月27日に東京 千代田区の日本武道館で行うことを決めました。

岸田総理大臣が葬儀委員長を務め、経費は全額国費から支出するとしています。

これにあわせて政府は、「国葬」の内容について具体的な検討を進めるため、内閣府に森昌文総理大臣補佐官をトップとする事務局を設置しました。

戦後、総理大臣経験者の「国葬」は、昭和42年に亡くなった吉田茂 元総理大臣以来、2人目となります。