尖閣諸島沖 中国海警局の船が最長の64時間余領海侵入

7月5日に沖縄県の尖閣諸島の沖合で日本の領海に侵入した中国海警局の船2隻は7日夜、いずれも領海を出ましたが、今回の領海侵入は64時間余りにわたって続き、10年前に政府が尖閣諸島を国有化して以降、最も長くなりました。海上保安本部は再び領海に侵入しないよう警戒を続けています。

第11管区海上保安本部によりますと、5日午前4時半すぎ、尖閣諸島の魚釣島の沖合で中国海警局の船2隻が日本の領海に侵入し、日本の漁船に近づこうと航行を続けていました。

海上保安本部によりますと、その後、漁船が周辺海域から離れたのにあわせるように2隻は7日午後8時50分ごろ相次いで領海を出たということです。

今回の領海侵入は64時間15分余りにわたって続き、過去最長だった先月21日から23日までのおよそ64時間を上回り、10年前に政府が尖閣諸島を国有化して以降、最も長くなりました。

海上保安本部は再び領海に侵入しないよう警告を行うとともに、警戒を続けています。

中国海警局の船2隻が領海侵入 漁船に近づく動きも

さらに8日未明、沖縄県の尖閣諸島の沖合で中国海警局の船2隻が日本の領海に侵入しました。その後、2隻は日本の漁船に近づこうとする動きを見せたということで、海上保安本部が漁船の安全確保に当たるとともに直ちに領海から出るよう警告を続けています。

第11管区海上保安本部によりますと、8日午前2時20分ごろ、尖閣諸島の大正島の沖合で中国海警局の船2隻が相次いで日本の領海に侵入し、その後、操業中の日本の漁船に近づこうとする動きを見せたということです。

2隻は午前2時半現在、大正島の南西およそ21キロの日本の領海内を航行しているということで、海上保安本部の巡視船が漁船の安全確保に当たるとともに2隻に対し直ちに領海から出るように警告を続けています。

中国海警局の船は7日夜9時ごろまで今回と同じように日本の漁船に近づこうとしながら64時間あまりにわたって領海に侵入していて、連続して領海に侵入した時間としては10年前に政府が尖閣諸島を国有化して以降、最も長くなっています。

ことし尖閣諸島の沖合で中国海警局の船が日本の領海に侵入するのが確認されたのは今回で13件目です。