年度予算案 概算要求
過去最大に 社会保障費増大

国の来年度予算案の編成で各省庁が提出した概算要求がまとまり、一般会計の総額は過去最大の102兆7658億円となりました。高齢化によって「社会保障費」が膨らみました。

財務省が発表した各省庁からの概算要求の集計結果によりますと一般会計のうち「国や地方の政策に充てる経費」は78兆1784億円で、今年度予算に比べて3兆円余り増えました。

これは高齢化によって医療や介護、それに年金などに充てる「社会保障費」が膨らみ、厚生労働省の要求額が増えたことや、成長戦略などの重点政策について別枠で要求を受け付ける「優先課題推進枠」に各省庁が4兆3000億円余りを要求したことなどが要因です。

また国債の償還や利払いに充てる「国債費」は24兆5874億円に上りました。

こうしたことから一般会計の総額は、今年度予算に比べおよそ5兆円増えて過去最大の102兆7658億円となりました。

予算案には来年10月に予定される消費増税に伴う景気対策も盛り込むことになっていますが、今回の要求では具体的な金額は示されていないため、歳出はさらに膨らむ可能性もあり、財政健全化とのバランスをどう取っていくかが問われることになります。