兵庫県 JR路線維持に向け協議会初会合 利用促進策検討

JR西日本はことし4月、利用者が特に少ない地方路線の線区ごとの収支の状況を公表し、兵庫県内にかかる区間では、山陰線や姫新線など4路線6線区が赤字となっていました。こうした中、兵庫県は路線維持に向けた協議を行うため、24日、沿線の自治体やJR、有識者からなる協議会の初会合を開きました。

この中でJR西日本神戸支社の國弘正治 支社長は「利用者の減少は深刻さを増してきており、経営努力は限界にきている。鉄道への愛着や郷愁は無形の財産だが、こだわりすぎると本質的な問題の解決につながらない」などと厳しい現状を述べました。これに対して県の担当者は、いずれの路線も通学や通院といった住民の日常生活だけでなく、災害時や観光にとっても重要だと訴えました。

協議会では今後、4つの路線ごとにワーキングチームを設けて利用促進策を検討し、来年1月までに結論を取りまとめる方針を確認しました。

兵庫県の斎藤知事は「鉄道は暮らし、雇用、観光、命を守るために不可欠なインフラだ。一時的な利用促進策だけでなく継続に使ってもらう解決策を未来志向で官民連携で探っていきたい」と述べました。