尼崎市 紛失のUSBメモリー見つかる 市長と委託会社社長が謝罪

兵庫県尼崎市は23日に紛失を明らかにした46万人余りの市民の個人情報が入ったUSBメモリーについて、24日、見つかったと発表しました。尼崎市の市長は記者会見し「市民の皆様に大変なご迷惑そしてご心配をおかけしましたことを心よりおわび申し上げます」と謝罪しました。

尼崎市は23日、すべての市民46万人余りの個人情報が入ったUSBメモリーを、業務を委託していた会社の関係者が紛失したことを明らかにしていましたが、24日、見つかったと発表しました。

これを受けて稲村和美市長が記者会見を開き「市民の皆様に大変なご迷惑、そしてご心配をおかけしましたことを心よりおわび申し上げます」と謝罪しました。

業務の委託を受けていた会社「BIPROGY」によりますと、USBメモリーを紛失した関係会社の40代の男性社員は、酒に酔って帰宅する途中に路上で寝てしまい、USBメモリーの入ったかばんがなくなったことに気付いたということです。

24日朝から本人が警察官とともに探したところ、大阪・吹田市のマンションの敷地内でUSBメモリーが入ったかばんとともに見つかったということです。

会社によりますと、USBメモリーのパスワードが変更された形跡はないということですが、情報の漏えいがなかったかどうか、引き続き調べるということです。

BIPROGYの平岡昭良社長は記者会見で「このたびは、お預かりした大切な情報を紛失する事態となり、市民の皆様、尼崎市、および関係各位に多大なご迷惑とご心配をおかけしておりますことを深くおわび申し上げます」と述べました。

電話窓口に一日で1万6000件の問い合わせ

24日午後、兵庫県尼崎市の稲村和美市長が会見を開き「市民の皆様に大変なご迷惑そしてご心配をおかけしましたことを心よりおわび申し上げます」と謝罪しました。

USBメモリーが見つかったことについては「誰かの手に渡っているのではないかという気持ちでいたのでひとまず良かったという思いで一報を聞きました」と述べました。

そのうえで再発防止策を検討するため、情報セキュリティーに詳しい専門家や弁護士など外部有識者による第三者委員会を設置することを明らかにしました。

また、市民からの相談に応じるために設置していた電話窓口に23日一日だけで1万6000件の問い合わせがあったとしたうえで、番号を変更して、当面、継続することも発表しました。

番号は「0120ー746-370」で土日祝日を含め、25日から毎日午前9時から午後7時まで対応するということです。