北方四島 元島民らの「洋上慰霊」実施へ 交流事業見送りで検討

ロシアによる軍事侵攻の影響で、北方四島との交流事業が当面見送られていることを受け、政府は、元島民らが船から慰霊を行う「洋上慰霊」を来月下旬から10回程度、実施する方向で調整を進めています。

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻の影響で、当面見送られている北方四島との交流事業をめぐっては、岸田総理大臣が先週、北海道の鈴木知事と面会した際「高齢の元島民の思いに何とか応えなければならない」と述べ、別の事業を検討する考えを示していました。

内閣府の黄川田副大臣は、6月7日の参議院の外交防衛委員会で「現在、元島民らが船から慰霊を行う『洋上慰霊』の実施について、関係団体で具体的な内容が検討されている。7月下旬から専用の船舶『えとぴりか』を使って10回程度実施することで調整している」と明らかにしました。

そのうえで「政府としては、関係団体と引き続き連携しながら必要な支援を行っていく」と述べました。