観光地として魅力 日本初の世界1位 交通インフラなど評価

観光地としてどれだけ魅力的か、各国の競争力を比較した世界的な調査結果が発表され、日本は交通インフラの利便性や自然や文化の豊かさなどが評価され、調査の開始以来、初めて世界1位になりました。

この調査は、スイスのダボス会議の主催団体として知られる「世界経済フォーラム」が、2年に1度をメドに各国の観光資源や交通インフラ、それに治安などを比較して、観光産業の競争力をランク付けしているものです。

24日発表されたことしの調査結果では、評価の手法が見直され、117の国と地域を対象に行われ、日本は世界1位に評価されました。

日本が1位になったのは、2007年の調査開始以来、初めてのことで、2位のアメリカや3位のスペイン、4位のフランスなどを上回りました。

具体的には、交通インフラの利便性や、自然や文化など観光資源の豊かさ、それに治安のよさなどが高く評価されました。

世界経済フォーラムの調査の報告書は「新型コロナウイルスの感染拡大は、世界経済にとって観光産業がいかに重要かを改めて示した。観光産業の持続的な成長のために、各国は衛生や安全確保の強化に優先して取り組むべきだ」と提言しています。

(トップ10)日本 アメリカ スペイン フランス ドイツ スイス オーストラリア イギリス シンガポール イタリア

“訪日ツアーで得られる情報 ガイドラインに反映” 国土交通相


外国人観光客の受け入れ再開に向けて、24日から少人数の試験的な訪日ツアーが始まることについて、斉藤国土交通大臣は24日の閣議のあとの会見で、関係者が安心できるよう、ツアーで得られる情報をガイドラインに反映していきたいという考えを示しました。

観光庁などが試験的に実施する外国人観光客の訪日ツアーは、24日夕方、アメリカから最初の参加者が成田空港に到着する予定で、およそ2年ぶりに外国人観光客の受け入れ再開に向けた動きが始まることになります。

これについて斉藤国土交通大臣は、24日の閣議のあとの会見で「今後の観光再開に向けて必要な材料を収集するための実証事業で、きょうは節目の日になるのではないか」と述べました。

そのうえで「今回のツアーで受け入れる地域の人たち、そして旅行者の両方が安心、納得できるようにガイドラインをつくる作業をしっかり行いたい」と述べ、関係者が安心できるよう、ツアーで得られる情報をガイドラインに反映していきたいという考えを示しました。

試験的なツアーは、アメリカ、オーストラリア、タイ、シンガポールの4つの国から、ワクチンを3回接種した人を対象に、およそ50人を受け入れ、今月中に岩手県や福岡県など12の県の観光地をまわる予定で、その後、外国人観光客の本格的な受け入れ再開時期を検討する方針です。

外国人観光客受け入れ再開へ実証事業 効果的な感染対策を確認


外国人観光客の受け入れ再開に向け、滞在中に必要な感染症対策などを確認する政府の実証事業が24日から始まりました。

政府は新型コロナの感染状況が改善していることなどから、現在中止している外国人観光客の受け入れを、来月以降段階的に再開することを検討していて、24日から少人数の訪日ツアーを試験的に始めました。

24日は、最初の参加者となるアメリカの旅行会社の社員合わせて7人が成田空港に到着しました。

参加した7人は日本の旅行会社の添乗員とともに、およそ1週間かけて関東や東北などの観光地をめぐる予定で、海外の人たちに検温や消毒、それにマスクの着用など日本の基本的な対策を徹底してもらうための効果的な方法を確認することになっています。

ハワイから参加した旅行会社を経営する女性は「日本でどのように感染対策が行われているか確かめて、次に日本に来る時にはお客さんを連れて来たい」と話していました。

観光庁は参加者への聞き取りを進めるなどして改善点を取りまとめ、宿泊施設や旅行会社に情報を提供することにしています。