浦和から大宮へ さいたま市役所本庁舎の移転案可決

さいたま市浦和区にある市役所の本庁舎を大宮区に移転させるための条例の改正案の審議が市議会で長引き、本会議での採決が29日の未明に持ち越される異例の事態となりましたが、賛成多数で可決されました。

さいたま市は21年前に旧浦和市、旧大宮市、旧与野市の3つの市が合併して誕生しました。
これまで市は旧浦和市の庁舎を本庁舎として使用してきましたが、去年、大宮区のJRさいたま新都心駅近くのバスターミナルのある場所に移転させる方針を示しました。

移転に必要な条例の改正案を審議するため28日午前から臨時の市議会が開かれ、この中で一部の議員が説明が不十分だとして市側に答弁を求めるなどしたことから審議が長引き、本会議での採決が行われたのは29日の午前1時半ごろでした。
採決では、出席議員の3分の2以上の賛成が得られ条例の改正案は可決されました。

市は来年度ごろまでに移転する新しい本庁舎の基本計画を策定して、9年後の令和13年をめどに移転・整備を目指すことにしています。

さいたま市の清水勇人市長は「先人の皆さんがいろいろな思いを持って合併したが、本庁舎の移転は長年の大きな課題で大きく前進したので万感の思いだ。大宮と浦和でぎくしゃくしていた時もあったが、一緒に汗をかいて課題を乗り越えてきた。これからさいたま市でも人口の減少や高齢化という大きな課題に直面するため、心を一つにして、乗り越えていきたい」と話していました。