維新幹事長 参院選での国民との選挙協力合意 白紙に戻す考え

日本維新の会の藤田幹事長は、夏の参議院選挙での国民民主党との選挙協力の合意について、白紙に戻す考えを明らかにしました。

日本維新の会と国民民主党は先週、夏の参議院選挙の京都選挙区と静岡選挙区で互いの候補者に推薦を出し合うことを決め、「政権交代を実現する」などとした合意文書を交わしましたが、国民民主党の玉木代表が「文書は党内で了承されていない」などとして、改めて文書を作成したいという意向を示しました。

これを受けて、両党の幹事長が協議してきましたが、日本維新の会は「両党の責任者がまとめた合意文書そのものの見直しには応じられない」と主張し、折り合いがついていませんでした。

日本維新の会の藤田幹事長は28日夕方、記者会見し「玉木代表が『合意は白紙にする』と言っているようだ。国民民主党側からお願いされて、協議内容を言わないようにしてきたが、玉木氏の発言は最後通ちょうだと受け取った」と述べ、合意を白紙に戻す考えを明らかにしました。

そのうえで「わが党だけですべての選挙を戦っていくためのスタートを切りたい」と述べました。

一方、国民民主党の玉木代表は、記者団に対し「榛葉幹事長からは『厳しい協議を続けている』と報告を受けている。来週、党の役員会を開いて最終的な方針を決定したい」と述べました。

維新 松井代表「白紙撤回だ」

日本維新の会の松井代表は、記者団に対し「国民民主党との合意は破棄なら破棄でいい。もともと、われわれ独自でやろうとしていたわけだから白紙撤回だ。信頼関係を築けないなら、おつきあいしないということだ」と述べました。

そのうえで、松井氏は「静岡選挙区に今、党の候補者はいないが、時間があるのでしっかり探す。国民民主党の都合のいい形で便利使いされる覚えはない」と述べました。