移住のANA客室乗務員“ウェルカニアンバサダー”に

鳥取県に4月に移住して兼業をスタートさせた、全日空の客室乗務員6人が14日、鳥取の魅力の発信に当たる「とっとりへウェルカニアンバサダー」に任命されました。

鳥取県は、新型コロナの影響で、厳しい経営が続く全日空の社員の移住と兼業の受け入れを進めています。

このうち4月に移住して、兼業を始めた6人の客室乗務員が、県から鳥取の魅力の発信に当たる「とっとりへウェルカニアンバサダー」に任命され、14日に鳥取市で就任式が行われました。

代表して挨拶した真下あずみさん(26)は「自然の豊かさに魅力を感じ、鳥取に住むことを決めました。客室乗務員としての経験を生かし、県外から来た視点を発揮して精いっぱい頑張ります」と抱負を述べました。

これに対し平井知事は「キャビンアテンダントとカニーアテンダントの兼業を目指して頑張っていただきたいと」とだじゃれを交えてエールを送りました。

6人は、国内線の客室乗務員としての業務をしながら、県内の企業や観光協会などで、月に8日から10日ほど勤務するということです。

このうち真下さんは、鳥取市の観光関連企業で兼業をスタートさせ、地域活性化に向けた企画の提案に取り組むということで「お客様との会話の力を生かして、自分から積極的に話しかけて、地域の皆さんと仲よくなっていきたいです」と話していました。

どこで働いている?

全日空は、新型コロナウイルスの影響で便数が減ったことをきっかけに、去年4月、客室乗務員が地方に住んで兼業や副業ができる制度を設けました。
鳥取県は、住まいの確保や勤務先の紹介などに協力し、これまでに9人の客室乗務員が、鳥取県に移住しています。

去年12月には最初の1人が県庁の非常勤職員に。
ことし3月には、2人が同時に鳥取市の「日本海テレビ」で兼業を始めました。
そして4月、一気に6人が移住し、鳥取市のIT企業「アクシス」鳥取市のケーブルテレビ局「日本海ケーブルネットワーク」鳥取市の観光関連企業の「ふるさと鹿野」米子市観光協会、米子市のケーブルテレビ局「中海テレビ放送」で兼業をスタートさせています。

鳥取県は人口減少が進む中、今後も、県内での兼業を伴う移住の希望者と、企業とのマッチングを行っていきたいとしています。