ゼレンスキー大統領国会演説
23日午後6時実施へ

ウクライナのゼレンスキー大統領の国会演説について衆参両院の議院運営委員会は、理事会で、23日午後6時から、オンライン形式で行うことを決めました。

ウクライナのゼレンスキー大統領は、西側諸国に支援を要請するため、各国の議会で演説を重ねていて、先週コルスンスキー駐日大使が、衆参両院の議長に、演説の機会を設けてもらいたいと正式に要請し、調整が進められていました。

そして、22日開かれた衆参両院の議院運営委員会の理事会で、23日午後6時から、衆議院の議員会館にある国際会議室と多目的ホールで、オンライン形式で行うことが決まりました。

会場には、岸田総理大臣や衆参両院の議長、コルスンスキー大使らのほか、国会議員も参加する予定だということですが、座席数が限られているため、インターネットによる中継も行うということです。

衆参両院によりますと、海外の要人の国会演説は、通常、国賓などで招かれた際の歓迎行事として行われていて、オンライン形式での実施は初めてだということです。

停戦見通し立たない中の演説へ

ウクライナへの侵攻を続けるロシア軍は、東部の要衝マリウポリの掌握に向けて、ウクライナ軍に事実上の降伏を迫るなど圧力を強めていますが、ウクライナ側は徹底抗戦する構えです。停戦の見通しが立たない中で、ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシアに対抗するよう各国に繰り返し訴えていて、23日は日本の国会でオンライン形式で演説し、ロシアへの圧力の強化などを呼びかけるものとみられます。

ロシア国防省は22日、ウクライナ東部の複数の軍事施設に対し、ミサイルで攻撃したとした上で、支配地域を広げていると発表しました。

また、ロシア軍は東部の要衝マリウポリの掌握に向けて、武装解除して都市を明け渡すなどウクライナ軍に事実上の降伏を迫っていますが、ウクライナ側は徹底抗戦する構えです。

一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシアのプーチン大統領との対話を実現させた上で、交渉の妥協点を見いだしたい考えを示していますが、ロシア側は時期尚早だとしていて、隔たりは依然埋まっていません。

停戦の見通しが立たない中で、ウクライナはロシアに対抗するよう各国に繰り返し訴えていて、ゼレンスキー大統領は、これまでにヨーロッパ議会のほか、アメリカやイギリスなどの議会でオンライン形式による演説を行っています。

22日には、イタリア議会でのオンライン形式による演説で「ロシアによる侵攻は市民の命を奪い、都市を荒廃させている」と惨状を訴えた上で「ロシアは、ヨーロッパの玄関口であるウクライナをこじあけようとしているが、入れてはならない」と述べ、結束してロシアに対する圧力をいっそう強めるよう求めました。

また、ゼレンスキー大統領は22日、自身のSNSで、ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇と電話で協議し「人々の苦しみを終わらせるために、仲介役をしていただけるとありがたい」と要請したことを明らかにしました。

こうした中、ゼレンスキー大統領は23日、日本の国会でオンライン形式で演説することになっていて、ウクライナへの支援やロシアへの圧力の強化などを呼びかけるものとみられます。

ウクライナ検察「子ども117人死亡」と発表

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻で犠牲になる子どもが増え続けていて、ウクライナの検察当局は、22日の時点で、少なくとも117人の子どもが死亡し、155人がけがをしたと発表しました。

▽被害を受けた子どもが最も多いのはキエフ州で58人、
▽次いで東部のハリコフ州で40人、
▽北部のチェルニヒウ州で31人などとなっています。

また、爆撃や砲撃で被害を受けた学校などの教育施設は548にのぼり、このうち72の施設は完全に破壊されたということです。

病院で救いを待つ小さな命

ウクライナの首都キエフにある病院には、ロシア軍の攻撃を受けた北東部の都市から病気を抱えた乳幼児が避難し、治療を受けています。

北東部スムイ州の知事は20日、ロシア軍の攻撃が続く中でおよそ2週間、地下のシェルターに身を潜めていた71人の孤児たちが安全な場所に避難できたと、自身のSNS上で明らかにしました。

ロイター通信によりますと、孤児たちの多くは、比較的情勢が安定している西部の都市リビウに避難しましたが、病気のためこれ以上の移動に耐えられない生後1か月から2か月の乳幼児4人は、救急車で運ばれたキエフの病院にとどまっています。

現地からの映像では、酸素マスクをつけ、小さな体で苦しそうに息をしている赤ちゃんの姿が写っています。

また、心臓の病気で手術が必要な子どももいるということです。

治療を続ける医師は、「ウクライナではすでに120人近い子どもたちが殺されている。ロシアは孤児院、それに産科や小児科が入る病院に爆弾を落としている。今の時代にどうしてこんなことが起きるのか」と話していました。

首都キエフでは中心部に近いショッピングセンターが破壊されるなどロシア軍の攻撃が続いていて、医師たちは今後の治療に影響が出ないか、懸念を強めているということです。