奄美大島沖で中国海洋調査船
が活動 外務省が抗議

15日午前、鹿児島県の奄美大島沖の日本の排他的経済水域で、中国の海洋調査船が事前の同意を得ずに活動しているのが確認され、外務省は中国政府に対し、即時に中止するよう抗議しました。

第十管区海上保安本部によりますと、15日午前9時25分ごろ、奄美大島の西およそ410キロの日本の排他的経済水域で、中国の海洋調査船「潤江1」が停泊したまま海中にワイヤーのようなものをのばし、海水を採取しているのを警戒にあたっていた巡視船が見つけました。

このため、巡視船から調査船に対し「事前の許可や同意のない調査活動は認められない」と無線で調査の中止を求めました。

その後、調査船は、東シナ海の日中の中間線を通過し、中国側に向けて航行していったということです。

外務省は、今回の中国船による調査は、日本の事前の同意を得ておらず、仮に海洋の科学的調査を実施しているのであれば極めて遺憾だとして、中国政府に対し、外交ルートを通じて即時に中止するよう抗議しました。

第十管区海上保安本部によりますと、中国の海洋調査船が奄美大島周辺の排他的経済水域で事前の同意を得ることなく活動を行うのは、2018年と2019年にもそれぞれ1回ずつ確認されているということです。