「部活動は強制させないで」
若者がスポーツ庁に要望

一部の学校で部活動が強制されている実態があるとして、若者の団体が9日、スポーツ庁に対し、部活動への強制加入の撤廃を要望しました。

9日は、高校生や大学生などでつくる「日本若者協議会」が、およそ8900人分の署名とともに、要望書をスポーツ庁に提出しました。

この中では、2017年度の国の抽出調査で公立の中学校の30%、公立の高校の15%で部活動が強制されている実態があるとして、強制加入を撤廃するとともに、参加しないことで受験で不利にならないことを生徒や保護者に周知するよう求めています。

団体では、任意参加のはずが強制加入が伝統的に続いていたり、保護者や卒業生からの要望で部活動を縮小できなかったりする学校があるほか、生徒自身も内申書などへの影響をおそれ、辞められない状況があるとしていて、精神的に苦痛を感じても部活動を辞められず、不登校となるケースもあるとしています。

日本若者協議会の代表理事の室橋祐貴さんは、「部活動の加入にあたっては、大人が子どもを信頼して、自己決定の機会を委ねなければならない」と話していました。

部活動をめぐっては、教員の長時間労働にも影響しているとして、文部科学省が2023年度から休日の部活動を段階的に地域に移行していく方針を示していて、現在、有識者会議で議論が進められています。