岸田首相が3回目接種
「種類よりスピード優先を」

新型コロナの3回目のワクチン接種をめぐり岸田総理大臣は26日夜、ツイッターに動画を投稿し、ファイザーを2回接種したみずからもモデルナを接種する予定だとしたうえでワクチンの種類よりもスピードを優先して接種するよう呼びかけました。

新型コロナ対策をめぐり岸田総理大臣は26日夜、総理大臣官邸のツイッターに動画を投稿しました。

この中で岸田総理大臣は「日本でも感染拡大が続く中、最も効果的な予防方法はワクチンの3回目の接種だ。3回目の接種をすればいったん低下したワクチンの効果を取り戻し感染を防ぐことができる」と述べました。

そしてファイザーを2回接種したみずからも3回目はモデルナを接種する予定だとしたうえで、モデルナの3回目の接種では2回目と比べて発熱などの症状は少ないと報告されており「交互接種」の安全性や効果はイギリスの研究でも確認されていると説明しました。

そのうえで「モデルナのワクチンであれば長時間待たずに打てるところも多くあると思う。国民の皆様は接種券が届いたらご自身のため、ご家族のためワクチンの種類よりもスピードを優先して3回目の接種を受けていただきたい」と呼びかけました。

自衛隊による大規模接種 東京の予約受け付けは28日午後6時から

自衛隊による新型コロナウイルスワクチンの大規模接種について、防衛省は、東京の会場での接種の予約を28日午後6時から受け付けることになりました。

3回目の接種を加速させるための自衛隊による大規模接種は東京と大阪で行われることになっていて、東京では大手町の合同庁舎を会場に今月31日に接種が始まります。

その予約について、防衛省は28日午後6時から受け付けることを明らかにしました。

この日から受け付けられるのは来月5日までの分で、この期間は一日当たり720人分の接種枠が設けられます。

翌週の来月7日からは、一日当たりの接種枠がそれまでの3倍の2160人分に増えることになっていて、予約は毎週月曜日の午後6時から翌週の1週間分が受け付けられます。

予約は専用のウェブサイトや電話で受け付けられ、電話番号は0120-097-051です。

防衛省は、電話はつながりにくくなることが予想されるとして、ウェブサイトからの予約を呼びかけています。

自衛隊による大規模接種の対象は、18歳以上で3回目の接種券を持っている人です。

2回目の接種から6か月以上が経過していない人は接種を受けられません。

また東京 大阪ともに運営期間は7月31日までの予定で、予約状況によっては短縮される可能性があります。

3回目接種進まず対象者の約20%どまり 自治体の準備追いつかず

新型コロナウイルスワクチンの3回目の接種を受けた人は、今月までに対象となっている人のうち、およそ20%にとどまっています。

オミクロン株の感染拡大を受けて厚生労働省は3回目の接種の前倒しを進めていて、今月末までの対象者は医療従事者がおよそ576万人、高齢者がおよそ650万人、64歳以下の一般の人がおよそ244万人で合わせておよそ1470万人となっています。

ワクチン接種記録システムの集計によりますと、25日までに3回目の接種を受けた人は289万2327人で、対象の19.7%にとどまっています。

厚生労働省は接種を前倒す方針を示したのが先月で、始めるのが遅かったことや、接種券が住民に届いていないなど、自治体の接種体制の準備が追いついていないことが背景にあるとしています。

また、実際には接種をしていても、ワクチン接種記録システムへの登録が遅れているケースもあるのではないかとしています。

3回目の接種では、2回目までと異なるメーカーのワクチンを接種する「交互接種」が可能ですが、一部の自治体からはファイザーのワクチンに予約が集中しモデルナとの偏りが生じているという声も出ています。

厚生労働省は、交互接種を希望する人が少ないと接種が遅れるおそれがあるとして交互接種の有効性や安全性の周知に力を入れていきたいとしています。