総務相 予算案資料に
「複数のミス」で陳謝

新年度 令和4年度予算案の総務省が所管する関係資料に13のミスがあったことについて金子総務大臣は、衆議院予算委員会で陳謝しました。

政府が国会に提出した、新年度 令和4年度予算案の、具体的な使いみちを記した「明細書」のうち、総務省が所管する部分に13のミスがありました。

衆議院予算委員会の質疑に先立ち金子総務大臣は「積算の内訳に記載の誤りがあった。原因は入力ミスや確認作業を怠っていたことなどだ」と説明しました。
そのうえで「誤りを生じさせたことは、事務に携わる総務省職員が著しく緊張感に欠けていたと言わざるをえず、申し開きができるものではない。心よりおわび申し上げる」と陳謝しました。
そして再発防止に取り組む考えを示しました。

また鈴木財務大臣は「記載に誤りがあったことは遺憾で、財務省から各省庁に対し再確認を依頼し精査する。誤りの背景などを分析し、同じような誤りが発生しないよう再発防止策を検討していく」と述べました。

自民 立民 衆院予算委での集中審議実施で合意

これを受け、自民党と立憲民主党の国会対策委員長が会談し、衆議院予算委員会で、この問題などに関する集中審議を行うことで合意しました。

立憲民主党の馬淵国会対策委員長は24日朝、自民党の高木国会対策委員長に対し「極めて問題だ。政府の緩みが出ている」と指摘しました。

高木氏は謝罪し、ほかの省庁の資料にもミスがないか、25日までに政府に確認させる考えを伝えました。

また馬淵氏が、今回の問題に加えて国土交通省の統計データ書き換え問題などについて、予算委員会で集中審議を行うよう求めたのに対し、高木氏は応じる考えを示し、今後日程などを協議することになりました。

松野官房長官「大変遺憾 各省庁に再確認を依頼」

松野官房長官は、午前の記者会見で「誤りがあったことは大変遺憾であり、おわび申し上げる。原因は入力ミスや確認作業を怠ったこととの報告を受けている。財務省で改めて予算書の再確認を行ったところ誤りは発見されなかったと報告を受けている。他省庁所管の予算の『明細書』についても、きのう財務省から各省庁に再確認を依頼したところだ。今後も誤りの背景などを分析し、同じような誤りが発生しないよう再発防止策を検討していきたい」と述べました。

総務省「全容把握し 再発防止策を検討」

総務省によりますと、政府が国会に提出した新年度、令和4年度予算案の具体的な使いみちを記した「各目明細書」に誤りがあると、今月21日に野党側から指摘があったということです。

このため、詳しく調査したところ、第三者委員会である「統計委員会」と記すべきところが「政策評価審議会」となっていたケースや、給与を計算するための職員の人数が間違っていたケースなど、合わせて13の誤りが見つかりました。

データに項目を貼り付ける際に、行のずれが生じたことや、古いデータを用いたことが原因だということで、予算案の合計額に誤りはないということです。

総務省は「複数の担当者で確認作業をせず、職員間の意思疎通が足りなかったことが原因であり、大変申し訳ない。全容を把握して再発防止策を検討したい」としています。