政治資金収支報告書の公表
5県がネット非対応

政治団体が収入と支出を国民に明らかにするために提出する、政治資金収支報告書について、すべての都道府県が30日までに去年分を公表します。
総務省はインターネットでの公表を検討するよう求めていますが、依然、5つの県ではネットで対応しておらず、専門家は全国一律でのネット公表が必要だと指摘しています。

都道府県の選挙管理委員会と総務省は年に1回、全国におよそ6万ある政治団体から政治資金収支報告書を受け付け、公表します。

総務省は、17年前に都道府県に対してインターネットでの公表を積極的に検討するよう通知し、ことし収支報告書をホームページに掲載するのは42の都道府県となっています。

しかし、新潟、石川、兵庫、広島、福岡の5つの県は依然対応しておらず、収支報告書を閲覧するには県庁など県の施設に行く必要があります。

ネット公表を行わない都道府県は5年前は20道府県に上りましたが、年々減少し、去年は山口県が、ことしは福井県がネット公表を始め、残りは1割ほどになりました。

専門家「全国一律にネット公開が必要」

政治資金に詳しい駒澤大学の富崎隆教授は「政治資金規正法は、政治資金をどのような形で使ったかオープンにして有権者に見せることを第一の目的にしている。政治家や政党が説明責任を果たすための大事な資料が、一部の地域だけネット上で見られないのは非常に不公正だ。時代に対応し、全国一律にネット公開することが必要だ」と指摘しています。

“ネット非対応”5県 理由は

政治資金収支報告書をインターネットで公開していない5つの県の担当者に理由を取材しました。

新潟県は「人員が不足している。今後ネットで公開したいが、具体的な方針は決まっていない」としています。

石川県は「人員が不足していて、収支報告書をホームページに公開するノウハウがない」としています。

兵庫県は「人員が不足して体制が不十分なうえ、寄付者などの個人情報がネット上に公開されることについて慎重に判断したいため、今後も検討を続ける」としています。

広島県は「収支報告書全体の状況をまとめた要旨は公開している。すべての報告書をネットに公開するのは人員的に難しい」としています。

福岡県は「衆議院選挙が重なったこともあって人員が不足し、体制が構築できなかった。今後も検討を続ける」としています。

兵庫県 斎藤知事「時代の流れ踏まえ選管で議論を」

政治資金収支報告書のインターネットでの公開が行われていないことについて、兵庫県の斎藤知事は、事務処理を行う職員が不足していることなどが理由だと説明したうえで、今後について「より幅広くアクセスしやすくすることは時代の流れだ」と述べました。

政治資金収支報告書は、総務省が平成16年に全国すべての都道府県に対してインターネットでの公表を積極的に検討するよう通知していますが、兵庫県はことしもネットでの公開を見送りました。

これについて、斎藤知事は先日の記者会見で、事務処理を行う職員が不足していることなどがネットでの公開が行われていない理由だと説明しました。

そのうえで「いろんな形で国民に情報をオープンにしてより幅広くアクセスしやすくすることは時代の流れで、その環境作りをしていくのは大事なポイントだ。その流れを踏まえながら県選挙管理委員会でしっかり議論してほしい」と述べ、今後の議論の進展に期待感を示しました。