浜岡原発の津波想定見直し
「防波壁」超える可能性

静岡県にある浜岡原子力発電所で想定される巨大地震による津波について、中部電力は、現在の「防波壁」の高さを超える最大22.5メートルに達する可能性があるとの想定をまとめました。

静岡県にある浜岡原発は、原子力規制委員会による再稼働の前提となる審査が進んでいて、中部電力はこれまで、マグニチュード8や9の地震が起きた場合に想定される最大の津波を高さ20.3メートルとしてきました。

中部電力はその後、より厳しい条件で検討した結果、巨大地震による津波の高さが最大22.5メートルに達する可能性があるとして、これまでの想定を見直し、次回の審査会合で規制委員会に報告することを決めたということです。

現在、浜岡原発には津波対策として高さ22メートルの防波壁が建設されていますが、新たな想定に基づく最大の津波が押し寄せた場合、防波壁の高さを上回ることになります。

これについて中部電力は、「現時点では追加対策などを検討する段階ではない。まずは審査に真摯(しんし)に対応し、基準津波の高さをきちんと策定することに全力を尽くしたい」とコメントしています。