山形県議 うその領収書で
政務活動費不正受給か

全国都道府県議会議長会の会長を務めた山形県の県議会議員が、うその領収書を使って政務活動費を不正に受け取った疑いがあることが、NHKの取材で分かりました。

こうした不正は、少なくとも7年以上繰り返されていた疑いがあり、この議員は辞職しました。

政務活動費を不正に受け取った疑いがあるのは、山形県議会の野川政文議員です。

NHKが平成27年度から昨年度までの政務活動費の収支報告書を調べたところ、実際は働いていない事務所の女性スタッフに給与を支払ったようにみせかける、うその領収書を使って政務活動費を不正に受け取った疑いがあることが分かりました。

事務所の女性スタッフに対し、毎月8万円の給与を支払ったとする内容の領収書を議会側に提出し政務活動費を受け取っていましたが、この女性は、実際は事務所では働いておらず、毎月1万円しか受け取っていないということです。

女性はNHKの取材に対し、事務所で働いていなかったことを認め「深く考えずに名前を貸すことに応じてしまった」と話しています。

こうした手口での不正は、少なくとも7年以上にわたって長期間、繰り返されていた疑いがあることも分かりました。

野川議員はNHKの取材に対し「ノーコメントだ。弁護士と相談してから回答したい」と話しています。

議員は東根市選挙区選出の現在7期目で、自民党山形県連の幹事長や県議会議長を歴任し、平成28年から翌年にかけては、全国都道府県議会議長会の会長も務めています。

「一身上の都合」で辞職

県議会事務局によりますと議員は6日、「一身上の都合」を理由に辞職願を議長に提出し辞職が許可されたということです。
記者会見を行う意向も示しているということです。

県議会議長だった時期にも不正受給の疑い

野川議員は5年前、別の県議会議員による政務活動費の不適切な支出が明らかになった際には、議長として不正のチェックなど再発防止を推し進める立場でしたが、NHKの取材では、議長だったこの時期にも、政務活動費を不正に受け取っていた疑いが出ています。

この時は「政務活動費の問題で、議員が辞職するとは想像していなかった。議員の信頼を失うようなことが出たのは本当に残念で、県民に対しておわび申し上げたい」と述べていました。

その後、当時の野川議長のもと、県議会で政務活動費の個別の領収書をインターネットで公開するか検討が進められましたが、最終的にはネットでの公開対象から外すという結論を出していました。

坂本県議会議長「政務活動費 厳格に運用していく」

山形県議会の坂本貴美雄議長は「不正の疑惑については残念で絶対にあってはならない。今回の問題は、県民から見れば議会全体の問題として思われるので、今後、政務活動費は厳格に運用していきたい」と述べました。

自民 県連 森谷幹事長「指摘 真摯に受けとめる」

野川議員が所属する自民党山形県連の森谷仙一郎幹事長は「政務活動費が問題になった5年前の検証が足りないと言われれば、そういうことになる。野川議員は、その責任者だったので、検証する当時からモラルが足りなかったという指摘があれば真摯(しんし)に受けとめるしかない」と述べました。

野川議員は県議会の総務常任委員会に所属していますが、4日に続いて5日も欠席しました。