マイナンバーカード
健康保険証として本格運用

マイナンバーカードの健康保険証としての利用が20日から全国の医療機関などで本格的に始まります。ただ、カードの情報を読み取る専用の機械が導入されているのは10%に満たず、政府は支援を行うなどして普及を図ることにしています。

マイナンバーカードの健康保険証としての利用は、ことし3月、先行運用が始まった一部の医療機関でトラブルが相次いだため、全国の病院や薬局での本格的な運用は、当初の予定より7か月遅れて、20日から始まります。

カードを使って受診することで、▽専用のポータルサイトで医療費が確認でき、確定申告に活用できるようになるほか、▽高額療養制度の申請が必要なくなり、窓口で限度額を超える医療費を一時的に支払わなくても済むようになります。

また、医療機関側も、患者の同意を得たうえで特定健診の情報などを閲覧できるため、厚生労働省は、より適切な診療につながると期待しています。

政府は再来年3月末までにおおむねすべての医療機関などでカードの情報を読み取る専用の機械の導入を完了したいとしていますが、今月10日の時点で導入しているのは全体の7.9%にとどまっています。

このため政府は、医療機関などに対し、機械を導入するための費用を支援するなどして普及を図ることにしています。