河井元法相 実刑判決の1審
控訴取り下げの意向

おととしの参議院選挙をめぐり、買収の罪で1審で実刑判決を受けた河井克行元法務大臣が控訴を取り下げる意向を示していることが関係者への取材で分かりました。取り下げれば懲役3年の実刑判決が確定することになります。

元法務大臣の河井克行被告(58)は妻の案里元議員が初当選したおととしの参議院選挙をめぐり、広島の地元議員や後援会メンバーなど100人におよそ2900万円を配ったとして公職選挙法違反の買収の罪に問われ、東京地方裁判所はことし6月、懲役3年の実刑判決を言い渡しました。

元大臣側はこれを不服として控訴していましたが、元大臣が控訴を取り下げる意向を示していることが関係者への取材で分かりました。

取り下げれば、懲役3年の実刑判決が確定することになります。

河井元大臣は当初、無罪を主張していましたが、ことし3月に被告人質問が始まると「弁解の余地は全く無い」と主張を一転させ、起訴された内容の大半を認めたうえで、執行猶予を求めていました。

関係者によりますと、元大臣は1審判決後、2回にわたって保釈を求めましたがいずれも退けられていて、裁判を続けても実刑判決を覆すのは難しいと判断したものとみられます。

元大臣は、ことし4月、「政治不信を招いた責任を取る」などとして衆議院議員を辞職しています。