北朝鮮が“飛しょう体”発射
「弾道ミサイルの可能性」

海上保安庁は「北朝鮮から弾道ミサイルの可能性があるものが発射されました」というミサイル発射情報を午前10時23分に発表しました。

海上保安庁「すでに落下」10時38分に発表

さらに、海上保安庁は弾道ミサイルの可能性があるものは、すでに落下したとみられると10時38分に発表しました。

航行中の船舶に対し、今後の情報に注意するよう呼びかけています。

水産庁 各地の無線局通じ沖合の漁船に対し注意呼びかけ

北朝鮮から弾道ミサイルの可能性があるものが発射されたことを受けて、水産庁は各地の無線局を通じて沖合の漁船に対し、注意を呼びかけるとともに、被害などの情報がないか確認を進めています。

防衛省や内閣官房も「弾道ミサイルの可能性があるもの発射」発表

防衛省は、北朝鮮から弾道ミサイルの可能性があるものが発射されたと発表しました。

付近を航行する船舶や航空機に安全を呼びかけるとともに、情報の確認を急いでいます。

官邸対策室では緊急参集チームが情報収集や被害確認

北朝鮮から弾道ミサイルの可能性があるものが発射されたことを受けて、総理大臣官邸には、午前10時半ごろから、防衛省や外務省の担当者らが集まっています。

関係者によりますと、総理大臣官邸の危機管理センターに設置している官邸対策室に関係省庁の担当者をメンバーとする緊急参集チームを招集し、情報の収集と被害の確認などにあたっているということです。

岸田首相 万全の態勢を指示

北朝鮮から弾道ミサイルの可能性があるものが発射されたことを受けて、岸田総理大臣は、情報の収集と分析に全力を挙げ、国民に対し迅速・的確な情報提供を行うこと、航空機や船舶などの安全確認を徹底すること、それに不測の事態に備え、万全の態勢をとることを指示しました。

首相官邸では磯崎官房副長官が対応にあたる

衆議院選挙の公示に伴い、岸田総理大臣は応援演説で福島市を訪れているほか、松野官房長官は千葉県の地元に入っていて、総理大臣官邸では、磯崎官房副長官が対応にあたっています。

北朝鮮 発射は9月28日以来

北朝鮮が弾道ミサイルや、その可能性があるものを発射したのが確認されるのは9月28日以来で、ことしに入り4回目です。

防衛省によりますと、前回は北朝鮮内陸部から1発が東方向に発射されました。

このときの発射について政府は、弾道ミサイル技術を使用したものだとしていますが、飛距離や高度、それに日本の排他的経済水域への落下がなかったのかなど、詳しい分析結果は明らかになっていません。

北朝鮮はおととしに13回、合わせて25発の弾道ミサイルなどを発射し、去年は3月の1か月間で4回、合わせて8発の発射が確認されていました。

韓国軍の合同参謀本部「飛しょう体を発射」

また韓国軍の合同参謀本部も、北朝鮮が日本海に向けて飛しょう体を発射したと明らかにしました。

韓国軍はアメリカ軍とともに詳しい情報の収集や分析を急いでいます。

北朝鮮は、9月11日と12日に新たに開発した長距離巡航ミサイルの発射実験に成功したと発表したほか、15日には、列車から日本海に向けて短距離弾道ミサイル2発を発射し、日本の排他的経済水域の内側に落下したと推定されています。

また、9月28日には北部のチャガン(慈江)道から短距離ミサイル1発を発射し、その翌日には、極超音速ミサイル「火星8型」の発射実験を初めて行ったと発表しました。

さらに9月30日に、新たに開発した対空ミサイルの発射実験を行ったと発表しています。