「3回接種 標準化すべき」
WHO諮問委が見解発表

WHO=世界保健機関の諮問委員会は、ファイザーやモデルナなどの新型コロナウイルスワクチンについて、中程度から重い免疫不全の人たちを対象に3回の接種を標準化すべきだという見解を発表し、今後、さらに対象を広げるべきか検討していくとしています。

WHOに助言する国際的な諮問委員会は11日、記者会見を開き、クラビオト委員長は、ファイザーやモデルナ、アストラゼネカなどの新型コロナウイルスワクチンについて、中程度から重い免疫不全の人たちは、これまでの2回の接種では十分な効果が得られず、重症化するリスクが高いとして3回の接種を標準化すべきだと述べました。

また、中国の国有の製薬会社シノファームと、製薬会社シノバックのワクチンについては「調査したすべての証拠が、3回目の接種の必要性を示している」と述べ、中程度から重い免疫不全の人たちだけでなく、60歳以上のすべての人に3回接種することを標準化すべきだとしています。

諮問委員会は今後、ファイザーやシノファームなどのワクチンについて、さらに対象を広げて追加の接種を勧めるべきか検討していくことにしています。

新型コロナウイルスのワクチンは先進国を中心に3回目の接種が進む一方、WHOは今月7日時点でアフリカで接種を完了した人が5%に満たないとして、各国に対して、少なくとも年末までは待つよう呼びかけていて、供給量をいかに確保していくかが課題になっています。