年金振込通知書 約97万件
記載ミス 愛知 三重 福岡に

今月、年金受給者に送られた「年金振込通知書」のうち、およそ97万件に、本人とは別の人の振込額や年金番号が誤って記載されていたことがわかりました。日本年金機構によりますと印刷を請け負った事業者のミスだったということで、7日から問い合わせを受け付けることにしています。

「年金振込通知書」は、年金の振込額が変わる年金受給者を対象に送られているもので、日本年金機構によりますと、4日と5日送付した通知書のうち、愛知県、三重県、福岡県に送られたおよそ97万2000件に誤りがあったということです。

具体的には、振込額のほか、年金番号や振込先の金融機関名などを記載している欄に、本人とは別の人の情報が印刷されていました。

年金機構によりますと、通知書の印刷を請け負った事業者のミスで、宛名が記載された表面と振込内容が記載された裏面で、違う人の情報を印刷していたということです。

年金機構では誤った印刷内容には名前や口座番号の記載はなく、個人は特定されないとしているほか、今月中旬に予定されている年金の振込額にも影響はないということです。

日本年金機構の石倉・給付事業部門担当理事は、記者会見で「このような事態を招き、大変ご迷惑をかけ、本当に深くお詫びする。速やかに正しい振込通知書を再作成し、今月11日に送りたい」と述べました。

年金機構は、7日から専用ダイヤルを設置し、問い合わせを受け付けるとしています。

電話番号は0120-002-730です。

年金受給者「真剣にやってほしい」「ミスではすまない」

名古屋市昭和区にある昭和年金事務所を訪れた70代の男性は「名前と住所はあっていたが、はがきの中の振込先の口座と金額が違っていて、心配になって来た。個人情報もあるので真剣にやってほしい」と話していました。

また70代の女性は「年金暮らしなのでみんな不安になって来ていた」と話していました。

80代の男性は「電話をかけても通じなかったので来たら印刷ミスだと説明された。ミスではすまないと思う」と話していました。