自民党の新執行部発足
幹事長に甘利氏 正式決定

自民党の岸田総裁は1日午後、党の新しい執行部を発足させ、幹事長に甘利税制調査会長、総務会長に当選3回の福田達夫衆議院議員、政務調査会長に高市前総務大臣を起用することなどが正式に決まりました。

自民党の岸田総裁は1日午後、党の役員人事を行いました。

岸田氏は、午後1時から党本部の総裁室で、
▽幹事長に甘利税制調査会長
▽総務会長に当選3回の福田達夫衆議院議員
▽政務調査会長に高市前総務大臣
▽選挙対策委員長に遠藤元オリンピック・パラリンピック担当大臣を起用することを、それぞれ正式に伝えました。

さらに、
▽幹事長代行に梶山経済産業大臣
▽組織運動本部長に小渕元経済産業大臣
▽広報本部長に河野規制改革担当大臣が起用され、
党四役ら役員の人事は、午後1時半から開かれた臨時総務会で了承され、新しい執行部が発足しました。

また、
▽国会対策委員長は、現職の森山氏が、来週4日に召集される臨時国会の会期中はそのまま務め、その後、高木衆議院議院運営委員長が後任として就任することになりました。

臨時総務会で、岸田氏は「私たちの国は、引き続き国難の中にあり、新型コロナ対策に引き続き強い覚悟で臨んでいかなければならない。また、国民の暮らしや社会をしっかり守り抜くためにも経済対策を進め、さまざまな課題に政治の責任を果たし、結果を出していかなければならない」と述べました。

一方、岸田総裁は、
▽副総裁に麻生副総理兼財務大臣を充てる方針ですが、麻生氏の起用は、後日、報告する見通しです。

公明 石井幹事長「バランスの取れた布陣」

公明党の石井幹事長は記者会見で「重厚かつ、バランスの取れた布陣だ。閣僚や党の役職で経験が豊富な人、比較的当選回数が少ない新しい力を登用しており、安定感のある印象を受ける。結束してきたるべき衆議院選挙に準備していきたい」と述べました。

そのうえで幹事長に起用される甘利税制調査会長については「ともに政務調査会長として一緒に仕事をしたことがある。甘利氏は数々の閣僚を歴任するなど、経験や実績が豊富な方だ」と述べました。

立民 安住国対委員長「おんぶにだっこ政権」

立憲民主党の安住国会対策委員長は記者団に「まさに『安倍前総理大臣に、おんぶにだっこ政権』で、これなら安倍氏がおやりになったほうがいい。義理返しはポストでというのも自民党の変わらないルールなので、そういう意味では『This is 自民党政権』であり、残念ながら岸田氏らしさは見せられないまま終わっていて全員野球をみずから否定している」と述べました。

また、臨時国会の会期をめぐり「今月4日から10日間くらいあるので、所信表明演説を早くやれば予算委員会もやろうと思えばできる。安倍氏や麻生氏の意見をよく聞く人のようだから、私の意見も聞いてくれると信じて期待している」と述べました。