コロナ感染の10代男性死亡
“10代の死亡例は報告ない”

大阪府は、新型コロナウイルスに感染し治療を受けていた基礎疾患のある府内の10代後半の男性が7日、亡くなったと発表しました。
府によりますと、10代の患者が亡くなるのは大阪府内では初めてで、厚生労働省によりますと、全国でも今月1日時点のまとめで10代の死亡例は報告されていないということです。

大阪府によりますと、亡くなったのは府内に住む10代後半の男性です。

男性は今月1日に体調不良を訴えて大阪市内の病院に救急搬送され搬送先の病院で検査を受けた結果、新型コロナに感染していることがわかりました。

男性は入院し重症患者向けの治療を受けていましたが7日、亡くなったということです。

男性は新型コロナのワクチンは接種しておらず、基礎疾患や複数の重症化リスクの因子があったということです。

府によりますと、10代の患者が亡くなるのは大阪府内では初めてです。

また、厚生労働省によりますと、今月1日時点でのまとめでは全国で10代の患者の死亡例は報告されていないということです。

専門家「基礎疾患ある子どもはできるだけ早く接種進めるべき」

新型コロナウイルスの治療に詳しい愛知医科大学の森島恒雄客員教授は「これまでは新型コロナウイルスは大人が、中心で子どもがかかっても基本的には症状がなく重症化するケースもほぼ無かった。しかし、デルタ株の流行で子どもにも感染者が増え重症化するケースも出ていることから、10代以下の若い世代のリスクについてもステージが変わってきたと考えるべきだ。感染を防ぐ対策の基本は従来と変わらないが、特に基礎疾患のある子どもはワクチンが接種できる年齢に達しているならば、大人と同じようにできるだけ早くワクチン接種を進めていくべきだ」と話していました。
また、大阪大学医学部感染制御学の忽那賢志教授は「10代は重症化したり、死亡したりするリスクは低いが、特に基礎疾患のある場合は亡くなることもある。新型コロナは、どの世代にとっても怖い感染症だ。年代を問わず基礎疾患のある人は注意が必要で、まだワクチンを接種していない人はぜひ受けてほしい。また、基礎疾患のある人の周りにいる人がうつさないよう、接種を受けたり感染対策を徹底したりすることも大切だ」と話しています。