岸田前政調会長 自民総裁選
立候補に意欲にじませる

来月末の任期満了に伴う自民党総裁選挙について、岸田前政務調査会長は、記者団に対し「国民に幅広い選択肢を示す意味で大切な場だ」と指摘し、立候補への意欲をにじませました。

自民党の岸田前政務調査会長は、去年の総裁選挙で菅総理大臣に敗れたあとも「チャンスがあれば挑戦したい」と述べるなど、総裁への意欲を示していて、19日に開かれた岸田派の会合では複数の出席者から、今回の選挙への立候補に期待する意見が出されました。

このあと、岸田氏は記者団に対し「激励のことばをたくさんもらい、感謝しながらしっかり受け止めたい。私自身の対応は、来週、具体的に総裁選挙の日程が確定してから明らかにしたい」と述べました。

そのうえで「政府・与党が、国民のさまざまな声をしっかりくみ上げたうえで結論を出す姿を示すことが大切だ。総裁選挙は、自民党が幅広い選択肢を示す意味で大切な場だ」と指摘し、立候補への意欲をにじませました。

一方、新型コロナ対策をめぐり、岸田氏は、自宅療養中に亡くなる人が相次いでいることを踏まえ「大変、胸が痛む。時間との戦いでもあり、いわゆる『野戦病院』のように臨時に病床を増やすなど、具体的な取り組みに踏み込む段階ではないか」と述べ、政府の対応を促しました。

古賀元幹事長 菅氏以外の立候補は選択肢として考えられない

自民党の古賀元幹事長は、TBSのCS番組「国会トークフロントライン」の収録で、自民党総裁選挙をめぐり、菅総理大臣以外に立候補に向けた動きが出ていることについて「新型コロナの感染が拡大している状況で、出馬するというのは、私には選択肢として考えられない」と指摘しました。

そのうえで、派閥を引き継いだ岸田前政務調査会長の立候補については「意欲があることと、このタイミングで出馬を決断するのとは別問題だ。利口な岸田氏だから、よく状況を見ながら最終的に判断すると思うが、出馬に踏み切るという決断には至らないのではないか。そう判断すると期待している」と述べました。

一方、衆議院の解散・総選挙について、古賀氏は「できるだけ遅い方がよい。それが感染防止にもつながる」と述べました。