菅内閣 「支持」29%
内閣発足以降最低を更新

NHKの世論調査によりますと、菅内閣を「支持する」と答えた人は、先月より4ポイント下がって29%で、去年9月の内閣発足以降最低を更新しました。一方、「支持しない」と答えた人は、6ポイント上がって52%で、発足以降、もっとも高くなりました。

NHKは、今月7日から3日間、全国の18歳以上を対象にコンピューターで無作為に発生させた固定電話と携帯電話の番号に電話をかける「RDD」という方法で世論調査を行いました。
調査の対象となったのは、2115人で、57%にあたる1214人から回答を得ました。

菅内閣を「支持する」と答えた人は先月より4ポイント下がって29%で、去年9月の内閣発足以降最低を更新しました。

一方、「支持しない」と答えた人は、6ポイント上がって52%で、先月につづいて、内閣発足以降、もっとも高くなりました。

支持する理由では、「他の内閣より良さそうだから」が44%、「支持する政党の内閣だから」が23%、「人柄が信頼できるから」が17%、などとなりました。

支持しない理由では、「政策に期待が持てないから」と「実行力がないから」が37%、「人柄が信頼できないから」が13%、などとなりました。

支持率低下 政府与党に危機感 野党は国会の早期召集要求へ

菅内閣の支持率の低下を受け、政府・与党内では、政権に対する国民の見方は依然厳しいとして危機感が広がっています。

野党側は政府の新型コロナ対応は不十分で早急に議論すべきだとして、臨時国会の早期召集を求めることにしています。

今月のNHKの世論調査で菅内閣を「支持する」と答えた人は29%で、去年9月の内閣発足以降最低を更新するなど、各種の世論調査で内閣支持率が低下しています。

政府・与党内では、新型コロナウイルスの感染急拡大が影響したという見方が大勢で、政権に対する国民の見方は依然厳しいとして衆議院選挙を前に危機感が広がっています。

また、「東京オリンピックの開催がプラスになったとは言えない」「記者会見などでの菅総理大臣のことばが国民に届いていないのではないか」といった声も出ています。

政府・与党としては、自治体とも連携して感染拡大を食い止めるとともに、優先してワクチン接種を進めた65歳以上の高齢者で、新規感染者や重症者が減少しているとして、若い世代への接種を加速させるなどして、国民の理解を得たい考えです。

一方、野党側は政府の新型コロナ対応は不十分だと国民が受け止めた結果で早急に議論すべきだとして、引き続き菅総理大臣の出席も含め、臨時国会の早期召集を求めることにしています。

ただ、内閣支持率の低下が野党の支持につながっているとは言えないという見方も出ていて、候補者調整など衆議院選挙に向けた準備を加速させる方針です。