オリンピック競歩 札幌で
観戦自粛呼びかけも“密”に

札幌市の中心部で東京オリンピックの男子20キロ競歩が、沿道での観戦自粛が呼びかけられるなか行われました。

東京オリンピックのマラソンと競歩のうち最初の競技として行われた男子20キロ競歩は、5日午後4時半に札幌市中央区の大通公園をスタートしました。
5日の札幌市は最高気温が33度を超え、レースは厳しい暑さの中で行われました。
新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、コースになっている「駅前通」では人の密集を防ぐための対策がとられました。
沿道では人が集まらないように歩道の幅を狭めたうえで、スタッフが「感染予防のため、観戦自粛をお願いします」と書かれたプレートを首から提げて、通行する人に立ち止まらないよう促していました。
しかし、沿道には競技を見ようと立ち止まって観戦する人の姿も多く見られました。

対策取るも“密”の状態に

陸上の男子20キロ競歩が行われた札幌市の大通公園周辺では、沿道で人が密集することを避けるための対策が取られましたが、多くの場所で人と人の距離がかなり近くなる「密」の状態となりました。
札幌市の大通公園周辺では、人が密集することを避けるため、▽スタートとフィニッシュ地点がある公園の周辺を立ち入り禁止としました。
また、▽コースとなる札幌駅から大通公園に向かって南に伸びる「駅前通」については、立ち止まって応援ができないように歩道の幅を狭める対応を取ったほか、およそ2000人のスタッフを配置して、観戦を自粛するよう協力を呼びかけました。
しかし、会場の周辺では競技開始の30分以上前から選手たちを一目見ようと多くの人が集まってきました。
運営スタッフがこうした人たちに観戦自粛を拡声器などで呼びかけましたが、集まった人たちは日本の選手たちに声援を送ったり、スマートフォンで動画や写真を撮影したりしていました。
札幌市に住む80代の女性は「選手に罪はないから応援したいと思って来た。ただ、沿道は密になっているから離れたところで応援します」と話していました。

交通規制 6日~8日も

札幌市中心部では、▼6日午前には札幌駅前通の南北2キロのコースで男子の50キロ競歩が行われ、コースの周辺が午前2時半頃から午後1時半頃まで交通規制されます。
また、▼6日午後には5日の男子と同じコースで女子の20キロ競歩が行われ、駅前通の南北1キロのコース周辺では6日も午後1時半から午後7時半ごろまで交通規制が行われます。
さらに▼7日には女子マラソンが、8日には男子マラソンが開催され、コースは、大通西4丁目をスタートし、市中心部の南側を1周したあと北側の10キロを2周し、大通西3丁目の駅前通りでフィニッシュします。
マラソンが開催される7日と8日は、コースの一部で深夜0時過ぎから交通規制が始まり、午前5時からはコース全体で規制が始まります。
交通規制は、大通公園の南側のコースが午前8時半ごろまでで、大通公園の北側のコースは午前11時ごろまで続く見込みです。