ロシア首相が北方領土訪問へ
プーチン氏「前例ない提案」

ロシア政府はミシュスチン首相が近く北方領土の択捉島を訪問すると発表しました。プーチン大統領は先週、日本と協議している北方領土での共同経済活動に言及したうえで、ロシアに提案があるとして現地の状況を確認するよう首相に指示していて、共同経済活動の具体化が進まない中でロシア側の出方が注目されます。

ロシア政府は、ミシュスチン首相が26日から4日間の日程で極東とシベリアを視察に訪れ、このうち北方領土の択捉島も訪問すると発表しました。

島では診療所を訪れるほか、水産加工施設を視察して従業員との対話も予定されているということです。

ミシュスチン首相が北方領土を訪れると、ロシアの首相としては2019年8月に当時のメドベージェフ首相が択捉島を訪問して以来となります。

今回の訪問をめぐってプーチン大統領は、今月23日に開いた安全保障会議で北方領土の状況に「特別な注意」を払うよう首相に求め、日本と協議している共同経済活動に言及したうえで「完全に独特で前例のない提案」があるとして現地の状況を確認するよう指示していました。

提案の内容は明らかになっていませんが、新型コロナウイルスの感染拡大もあって日ロ間で共同経済活動の具体化が進まないなか、ロシア側の出方が注目されます。