千葉八街の児童5人死傷事故
菅首相 現場で献花
千葉県八街市で小学生の列にトラックが突っ込み、児童5人が死傷した事故で、菅総理大臣は1日午後、事故の現場を訪れ、花を手向けて黙とうをささげたあと、当時の状況などについて説明を受けました。
先月28日、千葉県八街市で下校途中の小学生の列にトラックが突っ込んだ事故では、8歳と7歳の男の子2人が死亡したほか、8歳の女の子が意識不明の重体に、7歳と6歳の男の子が大けがをしました。
菅総理大臣は1日午後、事故の現場を訪れ、道路脇に設けられた献花台に花を手向けて、黙とうをささげました。
そして、千葉県警察本部の楠芳伸本部長から事故当時の状況などについて説明を受けました。
菅首相「歩道設置 政府は全面協力する」
菅総理大臣は、千葉県八街市の事故の現場を訪れたあと、総理大臣官邸で記者団に対し「電柱が曲がっているのを見て、事故がいかに痛ましいものであったかということを実感した。未来のある子どもたちが、命を失い、負傷されるということは、あまりにも悲しく、痛ましいことだ。ご家族の皆さんのことを思うとことばもないほどだ」と述べました。
そのうえで「きょうの視察の際に、八街市の北村市長から『歩道を設置したい』という要請を受けたので『政府は全面協力するので、早くやってほしい』と申し上げてきた」と述べました。
逮捕の運転手「気が付いたら大変なことに」
千葉県八街市で小学生の列にトラックが突っ込み児童5人が死傷した事故で、逮捕された運転手が児童をはねたときの状況について「気が付いたら大変なことになっていた」という趣旨の説明をしていることが捜査関係者への取材で分かりました。
トラックは道路脇の電柱に衝突したあと児童をはねましたが、警察によりますと「人をよけるためにハンドルを切って電柱に衝突した」などと供述しているということです。
ただ、これまでのところ防犯カメラの映像などからは道路に出る人の姿は確認できていないということです。
一方、児童をはねたときの状況については「気が付いたら大変なことになっていた」という趣旨の説明をしていることが捜査関係者への取材で分かりました。
これまでの調べで、トラックは事故の直前、50キロほどのスピードで走行し適切なブレーキ操作は行われなかったとみられ、警察は当時の状況について詳しく調べています。
運転手の勤め先 親会社社長 “安全対策 会社として協力”
逮捕された運転手の勤務先の親会社の知念辰浩社長は、1日に菅総理大臣が事故現場を訪れ、花を手向けて黙とうをささげたことについて「深く受け止め、引き続き会社として、できるかぎりの対応を誠意を持って行っていくとともに、社員全員で再発防止に向けて取り組んでいきたい」と述べました。
そのうえで、今後、現場の道路の安全対策について、市や教育委員会などと相談しながら、会社として協力していく考えを示しました。