福島 浪江町 場町長が死去
震災復興と原発事故対応に奮闘

東日本大震災と福島第一原発の事故のあと、復興事業の指揮をとってきた福島県浪江町の馬場有町長が27日朝、入院先の病院で亡くなりました。69歳でした。

浪江町の馬場町長は浪江町議会議員や福島県議会議員を経て、平成19年の町長選挙で初当選し、現在3期目で、7年前の福島第一原発事故の発生直後は国と東京電力から情報が届かない中、すべての町民の避難など事故への対応を指揮しました。

大半の地域で避難指示が今も続く町の復興事業に取り組んできたほか、町が1万5000人の住民の代理人となって東京電力に慰謝料の増額を求めるなど、国や東京電力と対じする姿勢で知られました。

しかし平成26年に胃がんの手術を受けたあとたびたび体調を崩し、ことしの春ごろからは公務を欠席することが増え、治療のため任期を1年半残して今月30日付けで辞職することになっていました。

馬場町長は辞職が決まったあと入院先の福島市の病院で治療を受けていましたが、関係者によりますと、27日午前9時半ごろ、亡くなりました。