野党4党 総務相に対する
不信任決議案を共同提出

総務省の接待問題をめぐり、立憲民主党など野党4党は「武田総務大臣は真相究明に及び腰の姿勢に終始するなど、総務省を指揮監督する資格はない」などとして、武田大臣に対する不信任決議案を共同で衆議院に提出しました。

総務省の接待問題をめぐり、立憲民主党、共産党、国民民主党、社民党の野党4党は、31日午後、武田総務大臣に対する不信任決議案を共同で衆議院に提出しました。

決議案では一連の接待問題について「国家公務員倫理法、さらには憲法をも踏みにじる公務員にあるまじき行為というほかなく、底知れない癒着を示しており、放送・通信行政がゆがめられた疑惑は極めて重大だ」と指摘しています。

そのうえで、不信任の理由について「武田総務大臣は、真相究明に及び腰の姿勢に終始し、大臣みずからがNTT幹部との会食に同席しながら最初はそれを認めず、見苦しい言い逃れを繰り返すなど、総務省を指揮監督する資格はない」としています。

自民 下村政調会長「与党として正々堂々と否決を」

自民党の下村政務調査会長は記者会見で「武田総務大臣は、こんにちまできちんとした大臣としての実績を積み重ねてきている。不信任決議案は、与党として正々堂々と否決し、武田大臣には、今後も国民に信頼されるよう説明責任を果たしてもらいたい」と述べました。

立民 福山幹事長「信頼失墜させた責任は大きい」

立憲民主党の福山幹事長は、記者団に対し「武田大臣の国会答弁は不誠実そのものであり、疑惑解明に消極的な姿勢に終始していた。総務省に対する信頼を失墜させた責任は大きく、放送・通信行政への不信も一切払拭(ふっしょく)できておらず、不信任に値する」と述べました。

公明 竹内政調会長「信頼取り戻そうと懸命に努力している」

公明党の竹内政務調査会長は、記者会見で「野党からいろいろと批判はあるが、真相究明のために、しっかりとした調査を進め、検証委員会も立ち上げたところだ。武田総務大臣が、総務行政に真摯(しんし)に取り組み、何とか信頼を取り戻そうと懸命に努力しているのは間違いなく、不信任にはあたらない」と述べました。

維新 馬場幹事長「責任自覚し仕事してもらいたい 決議案に反対」

日本維新の会の馬場幹事長は、記者会見で「総務省は、新型コロナウイルスのワクチン接種の対応などで地方自治体をまとめていく重要な役割を担っている。武田大臣には責任をしっかり自覚し、仕事をしてもらいたいと考えており、不信任決議案には反対する」と述べました。

共産 小池書記局長「説明責任果たさず 任にあらずだ」

共産党の小池書記局長は、記者会見で「接待によって行政がゆがめられた可能性がある問題について、武田大臣は説明責任を果たさず、真相解明にも背を向けている。武田氏のもとでは、行政に対する国民の信頼回復は到底望めず、任にあらずだ」と述べました。