最新予測地図 30年以内に
震度6弱以上の確率

全国各地で、今後30年以内に震度6弱以上の激しい揺れに襲われる確率を示した、最新の予測地図が公表されました。千島海溝や南海トラフなど、特に海溝型の巨大地震が予測される地域で70%以上の高い確率となっています。

政府の地震調査委員会は、全国の活断層や海溝型の地震に関する最新の研究成果などに基づき、今後30年以内に震度6弱以上の激しい揺れに襲われる確率などを推計し「全国地震動予測地図」として、ほぼ毎年、公表しています。

今回も、海溝型の巨大地震が懸念される地域では70%を超える高い確率となり、
▽北海道の根室市で80%
▽釧路市で71%
▽関東の水戸市で81%
▽東海の静岡市で70%
▽四国の徳島市と高知市で75%、などとなっています。

東北の太平洋側では全体的に確率が増加

今回の予測では、10年前の東北沖の巨大地震から相次いでいる余震の活動が初めて考慮され、東北の太平洋側では全体的に確率が増加しています。

2018年に公表された前回の予測と比べると、
▽福島市で9.3%と2.2ポイント
▽仙台市で7.6%と1.5ポイント
▽盛岡市で6.3%と1.7ポイント
いずれも上昇しました。

関東は…

首都圏のある関東をみると、ボーリング調査による地下構造のデータなどを考慮した結果、
▽さいたま市で60%と5ポイント上昇した一方、
▽千葉市では62%と23ポイント減少
▽横浜市では38%と13ポイント減りました。

地震調査委員会の委員長で防災科学技術研究所の平田直参与は「この地図は、日本では強い揺れに襲われない地域は無いということも示している。自分の住んでいる場所や勤めている会社、通っている学校などの揺れやすさを確認し、備えを進めてほしい」と呼びかけています。