プラごみ資源として循環の
ための法案 閣議決定

環境汚染につながるプラスチックごみを減らし、プラスチックを資源として循環させるための法案が、9日閣議決定されました。事業者に対しプラスチック製品を過剰に提供しないことや使用済みの製品の自主回収に取り組むことなどを求める内容です。

プラスチックごみは、世界で年間およそ800万トンが海に流れ出しているとされ、深刻な環境汚染を引き起こしています。

このため政府は、ごみとなるプラスチックを減らし、資源として循環させるための法案を9日の閣議で決定しました。

法案には、プラスチック製品の設計から廃棄やリサイクルに至るまで、それぞれの段階での対策が盛り込まれています。

具体的には、環境に配慮した設計の製品を国が認定する仕組みを設け、メーカーにリサイクルしやすい設計にすることなどを求めるほか、小売り事業者などに対し、無料で配るプラスチック製のスプーンやフォークを過剰に提供しないことや、ほかの素材に切り替えることなどを義務づける内容です。

また、プラスチック製品を製造・販売する事業者に対して、使用済みの製品の自主回収やリサイクルの計画を作成し、取り組むよう促しています。

さらに、プラスチックが含まれるごみを可燃ごみや、不燃ごみとしている自治体も少なくないことから、食品トレーなどの容器包装と一緒に回収できるようにすることで、資源としての活用を進めることを目指しています。

政府は、この法案を今の通常国会に提出し、成立を目指す方針です。