愛知署名問題 死者8千人余
含まれる 同一人物の押印も
愛知県の大村知事のリコール・解職請求に向けた署名の大半が有効と認められなかった問題で、提出された署名にはすでに死亡していた8000人分余りの物が含まれていたことがわかりました。同一人物の押印や、期間外に書かれたとみられる署名も多数含まれていたということです。
愛知県選挙管理委員会は、大村知事のリコール・解職請求に向けて提出されたおよそ43万5000人分の署名のうち、83%が有効と認められず、大量の署名が偽造された疑いがあるとして地方自治法違反の疑いで愛知県警察本部に告発しました。
これを受けて警察は24日、各自治体に保管されている署名簿の差し押さえを始めました。
この問題で愛知県の選挙管理委員会は、有効と認められない署名の内訳として、同一人物により書かれたと疑われる署名がおよそ90%、選挙人名簿に登録されていない人の署名がおよそ48%などだったと公表しています。
関係者への取材によりますと、こうした署名には署名活動が始まる前にすでに死亡していた人の署名が8000人分余りあったことがわかりました。
さらに、ぼ印の跡などから同一人物によって押印されたとみられる署名が10万8000人分余り、去年8月25日から10月25日までの署名活動の期間ではない時期に書かれたとみられる署名が1万1000人分余りあったということです。
警察は今後、押収した署名簿を詳しく調べ、捜査を進める方針です。