オンラインで訴状提出も
民事裁判IT化へ中間試案

民事裁判での手続きのIT化を進めようと、法制審議会の部会は、オンラインで訴状を提出できるようにするほか、口頭弁論や証人尋問でウェブ会議の活用を認めることなどを盛り込んだ中間試案をまとめました。

書面や口頭でのやり取りが中心の民事裁判を利用しやすくするため、手続きのIT化に向けた議論を進めている法制審議会の部会は、19日、民事訴訟法の改正に向けた中間試案をまとめました。

それによりますと、現在は書面に限られている裁判所への訴状などの提出について、オンラインでの手続きを可能にするとしたうえで、今後は原則としてオンラインでの提出に限定する案や書面も認める案など、3つの案が示され、引き続き検討するとしています。

また、口頭弁論を行う際は、裁判所に出頭しなくても済むよう、ウェブ会議の活用を認めるとともに、証人尋問についても、裁判所や当事者が認めたケースでは、ウェブ会議を活用することができるとしています。

一方、訴状や判決など裁判の記録は、専用のシステムで一元的に管理し、当事者などの関係者はインターネット上で記録を閲覧し、ダウンロードを可能とすることも盛り込まれました。

法制審議会の部会は、今後、パブリックコメントで意見を募ったうえで、答申をまとめることにしています。