司法試験合格者1450人
政府目標を初めて下回る

新型コロナウイルスの感染拡大で延期されていた去年の司法試験の合格者が発表されました。合格者は1450人と、政府が目標としている1500人を初めて下回りました。

去年の司法試験は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、5月から8月に延期して実施され、20日に例年よりも4か月遅れで合格者が発表されました。

合格発表も、これまでは法務省の敷地内でも掲示されていましたが、今回は法務省のホームページだけとなりました。

法務省によりますと、去年の司法試験の合格者は前の年より52人少ない1450人と、5年続けて減少し現在の試験制度が導入された平成18年以降、最も少なくなりました。

政府は6年前に、毎年、少なくとも1500人程度の合格者を確保するという目標を示していますが、今回、初めて下回りました。

また、合格率は法科大学院を修了していなくても司法試験を受験できる「予備試験」組が89%余りだったのに対し、法科大学院の修了者は32%余りにとどまりました。

政府は、受験者数が年々減少する中、大学入学から最短で5年目で司法試験を受験できるようにするなど、法科大学院などの制度の見直しを進めています。