米 アジア政策統括調整官に
“知日派”のキャンベル氏

来週発足するアメリカのバイデン次期政権で、アジア政策を統括する新たな高官ポストがホワイトハウスに設けられ、オバマ政権でアジア重視の政策を担ったカート・キャンベル元国務次官補が起用されることになりました。

キャンベル氏が所属する団体「アジア・グループ」の発表などによりますと、バイデン次期政権はホワイトハウスのNSC=国家安全保障会議の中にアジア政策を統括する高官ポスト「インド太平洋調整官」を新たに設け、キャンベル氏が就任するということです。

キャンベル氏は、オバマ政権で国務次官補としてアジア重視の政策を担ったほか、クリントン政権では国防次官補代理として沖縄の普天間基地の移設問題に携わるなど知日派として知られています。

新設される「インド太平洋調整官」は、中国との競争に備えて同盟国や友好国との結束や対中国政策を主導するものとみられています。

キャンベル氏は12日、外交専門誌に寄稿し、中国の台頭でインド太平洋地域の力の均衡が崩れる危険性を警告したうえで、中国軍に対抗するため、無人の攻撃機や潜水艇などの開発やアメリカ軍を日本や韓国に加えて東南アジアやインド洋にも分散して配備する重要性などを訴えています。