「核のごみ」 持ち込み拒否
の条例案 寿都町議会で否決

いわゆる「核のごみ」の最終処分場の選定をめぐり、文献調査が始まった北海道寿都町で「核のごみ」の持ち込みを拒否する条例案が町議会で否決されました。持ち込みを拒否する条例案は隣接する島牧村の議会では可決されていて、議会の間で温度差が出ています。

寿都町では、原子力発電所の使用済み核燃料から出る高レベル放射性廃棄物、いわゆる「核のごみ」の最終処分場の選定をめぐり、先月、処分を実施するNUMO=原子力発電環境整備機構が文献調査を始めています。

これを受けて17日に開かれた定例の町議会で、4人の町議会議員が連名で「核のごみ」の町内への持ち込みを拒否する条例案を提出しました。

条例案には、
▽「核のごみ」を町内に持ち込ませないこと、
▽文献調査の次の段階となる「概要調査」を受け入れる際には住民投票を行うことなどが盛り込まれています。

採決の結果、賛成、反対が4対4と同数になり、最終的に議長の裁決で条例案は否決されました。

「核のごみ」の持ち込みを拒否する条例案は、15日に寿都町に隣接する島牧村議会で可決されたほか黒松内町議会でも提出され、関係者によりますと可決の公算が高くなっているということで、寿都町と周辺自治体の議会の間で温度差が出ています。