アスベスト労災認定 昨年度
1100人超 事業所名も公表

職場でアスベストを吸い込み、肺がんなどになったとして労災と認定された人は、昨年度、1145人に上ることが分かり、厚生労働省は労災と認定された人が働いていた事業所をホームページで公表し相談を呼びかけています。

厚生労働省によりますと、工場や建設現場などで働いていてアスベストを吸い込み、肺がんや中皮腫などになったとして労災と認定された人は昨年度1145人で、前の年度より88人、率にして8.3%増えました。

業種別にみますと、建設業が673人と全体の58.8%に上り最も多く、次いで製造業が371人となっています。

都道府県別でみると、東京が170人、北海道が99人、大阪が95人、神奈川が84人、兵庫が73人などとなっています。

また、労災保険の請求権が時効となった遺族を対象にした「特別遺族給付金」について昨年度、支給が決まったのは23件でした。

厚生労働省によりますと、アスベストは2006年に使用などが禁止されましたが、健康被害が出るまでに30年から40年の潜伏期間があるとされています。

厚生労働省は昨年度、労災認定された人が働いていた事業所をホームページで新たに公表し、かつて働いていたり、近所に住んでいたりして不安のある人は17日と18日の2日間、相談窓口に相談するよう呼びかけています。

相談の受け付けは午前10時から午後5時まで、電話番号は「03-3595-3402」です。

また「中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会」も17日から2日間、午前10時から午後7時まで電話相談を受け付けます。

電話番号は「0120-117-554」です。