給与総額 平均27万円余
7か月連続でマイナス

働く人1人当たりのことし10月の給与総額の平均は27万円余りと、去年の同じ月を0.8%下回り、7か月連続でマイナスとなりました。厚生労働省は「残業代などは去年と比べて大幅な減少となっていて、新型コロナウイルスの影響が続いている」としています。

厚生労働省は、従業員5人以上の全国3万余りの事業所を対象に「毎月勤労統計調査」を行っていて、ことし10月の速報値を8日公表しました。

それによりますと、基本給や残業代などを合わせた働く人1人当たりのことし10月の現金給与総額は平均で27万95円でした。これは、去年の同じ月と比べて0.8%減少していて、7か月連続でマイナスとなりました。

残業代などの所定外給与はことし4月以降、大幅な減少が続いていて、10月は1万7749円と去年の同じ月より11.7%減少しました。

一方、物価の変動分を反映した実質賃金は去年の同じ月を0.2%下回り、8か月連続でマイナスとなっています。

厚生労働省は「残業代などは去年の同じ月と比べて10%以上の大幅な減少が続いていて、生活関連サービス業、娯楽業や宿泊業、飲食サービス業などで特に影響が大きくなっている。マイナス幅は徐々に小さくなっているものの新型コロナウイルスの影響が続いている」としています。